ポピュラー・ミュージックとはなんなんだ

ポピュラー音楽は好きですか?私はあんまり好きじゃないです。日本で作られる新しいポピュラー音楽(J-pop)に限れば大嫌いです。食わず嫌いじゃないですよ。ちゃんと店先やCMで聞いて嫌いになっています。理由としては歌が下手だから。無論歌が上手いJ-popアーティストも存在して、しかも有名な方もたくさんおられますがヒットチャートの半分以上を占めているわけではありません。そういった理由から、この記事では私の嫌いなJ-popの批判をします。

注・以下、特記無ければすべて主観です。

 

 

お前は何が好きなんだ

音が好き

最近聴いた曲だと志方あきこ氏の"QuelI->{ein te hyme};"とかが好物です。他にも歌がOriga氏(攻殻のinner universe歌った人)の"蝶々さん (Live At St.Petersburg Jazz Society In 2042)"とか、もっと有名なのだとQueenの"The Show Must Go On"とか"Killer Queen"とかが大好きですね。QuelI->{ein te hyme};はぜひ一度大サビまで聴いてみてください(うかつに勧めると違法視聴を推奨するようですが……)

はい、もうお分かりですね。歌が上手いのが好きです。歌詞は相対的にめちゃめちゃどうでもいいです。曲と歌が上手いなら歌詞は延々「5000兆円欲しい」を繰り返してるだけでも十分です。流石にそんな歌詞だと歌詞を確認したときに歌の上手さとの落差で発電できるほどになるでしょうが……

音以外も嫌いではない

歌詞は相対的にめちゃめちゃどうでもいいと言いましたが、評価項目に全く入れてないわけではありません。某音楽番組で某多人数アイドルグループの歌が絶望的に下手だったことに衝撃を受けて、せめて歌詞ぐらいは相当良いんだろうなと参照しにいったらそれもまた矮稚なものであったので主観評価がゼロ点になったことがあります。だって要約したら「髪染めたい」で終わるものをすぐに何を指してるのかわかるような雑な比喩で言ってるんだもの、しょうがないじゃないですか。ここまで自己弁護です。

いい歌詞だったらその分加点は入ります。The Show Must Go Onの歌詞はかなり好きですね。実際にそのあと氏んでしまったので重みというものの違いがあってちょっとアンフェアな気はします。歌詞があって大量加点した曲だとみとせのりこ氏の"EXEC_SPHILIA/."とかもあります。アルトネリコはいいぞ。

じゃあ何が嫌いなんだ

実質出汁抜きみそ汁

私が音楽において嫌いなものは、好きなものが入ってない音楽になります。すぐ上で念入りに言ったように上手い歌が大好物です。合わせていい音が鳴っている曲が好きです。音のために歌詞は言語としての性質を失ってしまってもかまわないし、なんなら音のために(すぐに歌詞を理解して雑念を挟むようなことを起こさないためにも)人工言語あるいは比較的マイナー(日本における話者数1万人以下程度)な言語などで記述されているとなお良いと思っています。言語のオタクもやってるので完全に無意味な(音のためだけの)文字列だとちょっと悲しみますが、まあ些細なことです。

良い音が鳴らないという意味において、ヒットチャートに乗るような、特に男声の曲がめちゃめちゃ嫌いです。最近のだと特に某D&G社に責任を押し付ける曲とか。男声でも上手ければ別になんでもいいし、音が貧弱なのに歌詞パワーに預かっているつもりか特に上手くないアルトソロを鳴らしよるのが嫌なんですね。再三繰り返すようですが、歌が上手くて(あるいは上手くなくても科学力によって補正して)良い音が鳴ればそれでいいんです。近しい理由でラップもあまり好きじゃありませんが、音楽ジャンルなのかどうか分からんので音楽ではない方にしておきます。そっちの方が平和なので。

下手な歌は嫌いだ、というお気持ち

さて、タイトルの「ポピュラー・ミュージックとはなんなんだ」とは「私というPopulusに波及せずして何がポピュラーだ」というぐらいのお気持ちを含んでいます。多少琴線に触れることがない程度ならまあどうでもいいんですけど、どちらかというと音楽的イデオロギーが真っ向から対立(相手がイデオロギーを持ってるかはともかく)しています。歌詞がどんなに素晴らしいものであっても、それは曲を素晴らしいものにしない、と思っています。歌は本来メインですが、メインは本来歌ではないので。いや楽器より歌のほうが明らかに古いですが、ここではルネサンス以後の音楽のみを相手にします。グレゴリオ聖歌は帰ってください。

言葉を伝えたいなら、今こうして見ているようにリズムになど載せず言葉を尽くせばいいのです。それをしない時点で言葉による情報伝達という目的は果たせないことが明らかなので、歌詞の優越性はありません。いや歌詞を通した感情表現などがある、とはいっても歌に乗せている以上それは言語表現に含まれない感情表現を指していて、それならばなお音の優位性が認められるべきところです。下手なバイオリンは聞くに堪えないということになります。良い音が作られて初めて付加情報が付けられるのであって、その逆はありません。歌と詞は車の両輪ではなく、エンジンと燃料のオクタン価です。ポンコツエンジンには何を注いでも大した働きは期待できませんが、良いエンジンなら多少悪い燃料でもよく動かすことができます。そういうことです。

さいごに

以上の言説はすべてお気持ち表明に過ぎません。J-popが嫌いだという気持ちだけで突っ走って書いたので、ガバなどが多数見つかるかと思われます。反論や苦情などは下記アカウントへどうぞ。twitter.com